バイオDX

産業有用生物のゲノムデータ取得と解析

ロングリード(PacBio HiFi)を中心に目的に合ったシーケンス方法を選び、産業有用生物の de novo ゲノムアセンブリから全ゲノムジェノタイピング・変異解析までを、実験設計から結果の解釈まで伴走しながら行います。

サービス概要

産業有用生物のゲノムを解読し、品種改良、機能解明、知財化に使えるデータを整えます。ロングリードを軸に、生物種と目的に合わせてショートリードを組み合わせます。

1. de novo ゲノムアセンブリ

参照配列のない生物のゲノムを初めて決定します。

こんな方に:

  • 参照ゲノムのない生物のゲノムを解読したい
  • 論文発表や特許出願に使えるゲノム配列を得たい
  • 自社の生物資源を知財化したい

主な解析内容: 全ゲノムアセンブリの構築(Draft/Scaffold/染色体レベル応相談)、遺伝子予測、機能アノテーション

オプション: ゲノム編集ターゲット候補のリストアップ、非コード RNA や遺伝子機能分類(GO)の注釈の追加、ゲノムブラウザ(JBrowse 2)と配列検索データベース(BLAST)の構築

2. 全ゲノムジェノタイピング・変異解析

既知ゲノムに対する変異と多型を網羅的に検出します。

こんな方に:

  • 品種間や系統間の遺伝的差異を明らかにしたい
  • 有用形質に関連するマーカーを同定したい
  • MAS/GS 育種(マーカー支援選抜、ゲノミックセレクション)の基盤データを構築したい

主な解析内容: 一塩基バリアント(SNV)から構造変異までの検出、集団遺伝学解析、品種判定マーカーの提案、組換え体・ゲノム編集生物の変異検出、株・品種の変異比較ならびに時系列モニタリング

オプション: 多倍体ゲノムへの対応、導入した遺伝子や外来配列の挿入位置とコピー数の確認、ゲノムブラウザ(JBrowse 2)の構築

プラチナバイオのアプローチ

産業有用生物には、標準パイプラインでは対応できない課題があります。モデル生物と異なり、参照ゲノムの品質が低い、アノテーション情報が乏しい、多倍体である、近縁種との比較が難しいといった固有の事情を抱えているためです。

プラチナバイオは、お客様の研究目的と生物種の特性を理解したうえで、実験設計から解析、解釈までを一緒に考える伴走型のカスタム解析でこれらの課題に対応します。

ヒアリングで解決できること

お客様の課題プラチナバイオの提案例
参照ゲノムがない、または品質が低い目的に合ったシーケンス戦略の設計、de novo ゲノムアセンブリ構築
どの解析が必要かわからない研究目的に応じた解析メニューの選定
得られたデータの解釈が難しい生物学的な意味づけと次のアクションの提案
社内にバイオインフォマティクス人材がいない継続的な解析支援、解析環境の構築支援

プラチナバイオの強み

強み内容
伴走型カスタム解析生物種と目的に応じて、実験設計から解釈まで一貫して支援
広島大学との共同研究講座共同研究講座バイオDX研究室(大学院統合生命科学研究科 坊農 秀雅 教授)との共同研究で開発した手法を適用
産業有用生物の実績参照ゲノムのない産業有用生物のゲノム解読を多数手がけてきた経験
目的に合わせたリードの選択目的に応じてロングリードとショートリードを使い分け
ワンストップ対応DNA 抽出から解析、レポート、解析基盤の導入支援まで一貫して提供

対応技術

手法シーケンスプラットフォームリードの種類主な用途
全ゲノムシーケンシングPacBio(HiFi)ロングリード(高精度、15〜20 kb)de novo アセンブリの主軸
全ゲノムシーケンシング、リシーケンシングIlluminaショートリード変異解析、ジェノタイピング
GRAS-Di(低コストのジェノタイピング)外注ショートリード多検体の系統解析、育種データ解析

検出可能な変異タイプ

変異タイプショートリードロングリード
一塩基バリアント(SNV)○○
50 bp 未満の欠失・挿入○○
50 bp 以上の欠失・挿入△○
逆位・転座△○
コピー数変異(CNV)△○

提供プロセス

  1. お問い合わせ — 目的に合った解析方法についてご提案します。
  2. サンプル準備・品質管理(想定 1〜2 週間) — 高分子量 DNA の抽出、DNA 品質・純度の評価、ライブラリ調製
  3. シーケンシング実行(想定 3〜4 週間) — ロングリードシーケンシング、ショートリードシーケンシング
  4. ゲノムアセンブリ・アノテーション(想定 1〜2 週間) — de novo アセンブリ、ギャップクロージング、遺伝子予測・機能アノテーション
  5. データ解析・レポート作成(想定 1〜2 週間) — 比較ゲノム解析、機能エンリッチメント解析、カスタムレポート作成

ヒアリングでは、お客様の研究目的、生物種、予算をお伺いし、目的に合ったシーケンス戦略と解析プランをご提案します。納品後に継続して使える解析環境についてもご提案できます。

プラン・料金

de novo ゲノムシーケンシング+アセンブリ

100万円〜(税抜) / 納期: 1 ヶ月〜

ゲノムを解読し、アセンブリまで行います。

遺伝子の構造・機能予測

50万円〜(税抜) / 納期: 1 ヶ月〜

詳細な遺伝子解析で、新たな可能性を開拓する基盤を提供します。

受託事例

費用はプロジェクトの内容により異なります。以下の事例を参考に、お気軽にご相談ください。

解析メニュー事例サンプル規模費用参考(税別)
de novo ゲノムアセンブリ産業用糸状菌の全ゲノム解析1 株約120万円〜
全ゲノムジェノタイピング実験動物のゲノム変異解析6 サンプル約50万円〜

※ シーケンス費用込み。サンプル数、解析内容、オプションにより変動します。

納品物

お渡しするのは、結果をまとめた解析レポートと、その根拠になるデータ一式です。データは解析の工程ごとにフォルダで整理し、ハードディスクまたはクラウドストレージでお渡しします。社内で再解析したり、別の解析会社へ引き継いだりできる形にしています。

解析レポート(PDF、HTML)

シーケンシングをどう行い、どんなデータが取れ、どう解析し、何が分かったかを 1 冊にまとめます。図表には生物学的な意味づけと、次に何を調べるとよいかの提案を添えます。専門用語は付録で解説します。

どの案件でもお渡しするもの

  • シーケンサーから出た生データと、データが壊れていないことを確認するための照合用の値(ハッシュ値。確認の手順は note 記事「納品ファイルのハッシュ値を確認する方法」)
  • データの量と品質の確認結果
  • 解析に使ったソフトウェアとデータベースの一覧(後から同じ解析を再現するための記録)

ゲノムを新しく解読した場合(de novo アセンブリ)

  • 解読したゲノム配列。特許出願や論文投稿、以降の解析の土台になります
  • ゲノムの完成度の評価。どれだけつながっているか、遺伝子がどれだけ揃っているか、外来の配列が混ざっていないかを数値と図で示します
  • 遺伝子の位置と構造の一覧と、各遺伝子がつくるタンパク質の配列
  • 各遺伝子の働きの推定(既知のデータベースとの照合結果)。着目したい遺伝子を探す起点になります
  • 繰り返し配列の位置と割合

品種や系統の違い、変異を調べた場合(ジェノタイピング、変異解析)

  • 読み取った配列を参照ゲノムに並べたデータ。ゲノムブラウザで実際に確認できます
  • 検出した変異の一覧(一塩基の違い、短い欠失や挿入、大きな構造の変化)
  • 信頼できる変異に絞り込み、どの遺伝子にどんな影響がありそうかを注釈した一覧(Excel)。着目する遺伝子や既知の変異が確認できたかも含めます

ご要望に応じて

  • ゲノムブラウザ(JBrowse 2)の構築と使い方の案内。専門家でなくても結果を画面で確認できます
  • 配列の検索データベース(BLAST)。手元の配列がゲノムのどこにあるかを調べられます
  • 非コード RNA や遺伝子機能分類(GO)の注釈の追加
  • 導入した遺伝子や外来の配列が、ゲノムのどこに何コピー入っているかの確認

よくある質問

Q: どんな生物に対応していますか?

A: 植物、動物、微生物、真菌など、産業有用生物を中心に幅広い生物種の解析実績があります。生物種ごとにゲノムサイズや倍数性が異なるため、対応の可否と進め方はヒアリングで確認します。

Q: 社内にバイオインフォマティクスの専門家がいませんが大丈夫ですか?

A: はい。解析結果の解釈から次のアクションの提案まで、伴走型でサポートします。

Q: 納期はどれくらいですか?

A: 目安として、サンプル受領からレポート納品までのプロジェクト全体で 2〜3 ヶ月です(「プラン・料金」の納期は解析工程のみの目安です)。生物種、データ量、解析内容で変わるため、ヒアリングの際にプロジェクトごとの見込みをお伝えします。

Q: サンプルの送付方法は?

A: 冷凍または冷蔵で送付いただきます。DNA 抽出済みのサンプルでも、生体サンプルからの抽出でも対応できます。

Q: 費用の見積もりだけでも可能ですか?

A: はい。ヒアリングで概算見積もりをご提示します。

お問い合わせ

ゲノム解析のご相談やお見積もりは、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

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