環境・エネルギー

メタゲノム解析で実現する次世代し尿処理

東広島市・日立造船・広島大学と連携し、メタゲノム解析(バイオDX)でし尿処理施設の菌叢を可視化、運転効率化と電力・CO2削減を図り「東広島市モデル」の全国・世界展開を目指します。

メタゲノム解析で実現する次世代し尿処理
  • 目的: し尿処理施設の稼働効率化と電気使用量削減
  • 手法: メタゲノム解析を用いた「バイオDX(Bio-Digital Transformation)」
  • パートナー: 東広島市、広島中央環境衛生組合、日立造船株式会社
  • 紹介記事: し尿処理施設をバイオDXで効率化(東広島市)【スタートアップ共同調達事業】 https://note.com/hiroshima_sb/n/n365c78203a55

プロジェクト概要:広島中央エコパークにおけるし尿処理の効率化

プロジェクトの特長

  1. ブラックボックスの可視化: し尿等の搬入物(input)と水質浄化(output)の間にある数百種以上の微生物群(菌叢)の関係性を、メタゲノム解析により可視化します。
  2. 種レベルの解析: ロングリード(PacBio HiFi)で 16S rRNA 遺伝子の全長を読むことで、従来の属レベルの同定を超え、種レベルまでの詳細な菌叢解析を実現します。
  3. 季節変動への対応: 夏季(高水温)と冬季(低水温)の菌叢の違いや、水処理系に与える搬入物の影響を明らかにします。

期待される成果

  1. 運転効率の最適化: 窒素除去に関わる硝化菌、脱窒菌、anammox 菌(嫌気性アンモニア酸化菌)、一酸化二窒素(N2O)還元菌等の存在比を明らかにし、目的に合った運転条件を導出します。
  2. 電気使用量の削減: 特に電力消費の大きい窒素除去工程の効率化により、大幅な電気使用量削減を実現します。
  3. CO2排出量の削減: エネルギー効率の向上により、施設全体のCO2排出量削減に貢献します。
  4. 新技術開発への道筋: 将来的には、地域バイオマスを利用した代替薬剤の開発や、新しい生物膜法「MABR(Membrane Aerated Biofilm Reactor)」の技術実証につなげます。
  5. 「東広島市モデル」の全国・世界展開: 実プラントレベルでの成功事例を基に、国内外の自治体や事業者へのトップセールスを展開します。

パートナーシップと未来展望

本プロジェクトは、産学官連携の成功モデルとして注目されています。東広島市との協力関係を基盤に、日立造船株式会社との技術連携により、研究成果の実用化と全国展開を目指します。さらに、広島大学を含めた産官学連携の取り組みにより、CO2削減やバイオマス有効利用に関する総合的な研究開発を推進します。

プロジェクトのロードマップ

  1. データ収集フェーズ(現在進行中)
    • 広島中央エコパークから約100サンプルの採取とメタゲノム解析
    • 水質データとの相関分析
  2. モデル構築フェーズ
    • 微生物群集動態予測モデルの開発
    • 処理効率の最適条件の設計
  3. 実証実験フェーズ
    • 開発したモデルの実環境での検証
    • 運転パラメータの最適化と効果測定
  4. 展開フェーズ
    • 「東広島市モデル」としての技術標準化
    • 国内外の自治体・事業者への展開

プラチナバイオは、このプロジェクトを通じて、環境技術におけるバイオDXを活用し、持続可能な社会の実現に貢献する解決策の提供を目指します。

関連情報

  • パートナー: 東広島市 / 広島中央環境衛生組合 / 日立造船 / 広島大学
  • 分野: 環境・エネルギー
  • 紹介記事: し尿処理施設をバイオDXで効率化(東広島市) https://note.com/hiroshima_sb/n/n365c78203a55
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