環境・エネルギー
微細藻類による二酸化炭素のカーボンリサイクル
ツネイシカムテックス、ファイトリピッド・テクノロジーズ、リバネスと連携し、工場の排ガスで微細藻類を屋外培養する実証を 2025 年 10 月に始めました。プラチナバイオは、屋外環境に強い藻類株の開発に向けた遺伝子解析を担当しています。
プロジェクトビジョン
プラチナバイオは「生物機能をデザインして社会課題を解決する」というミッションのもと、二酸化炭素を有用物質に変換する微細藻類に着目し、カーボンリサイクルの社会実装を目指しています。
アプローチ
ゲノム情報を解析するバイオDX(Bio-Digital Transformation)技術と、そのゲノム情報をデザインするゲノム編集技術を組み合わせることで、微細藻類の物質生産能力を高機能化し、脱炭素社会の実現に貢献する研究開発を進めています。
排ガスを使った「低コスト種藻」生産の実証
微細藻類から燃料や化成品をつくるとき、培養のもとになる藻(種藻)をつくる費用が大きな課題です。ツネイシカムテックス(広島県福山市)が統括する共同プロジェクトとして、同社の焼却炉から出る排ガスを使い、微細藻類ナンノクロロプシスを屋外で培養する実証を、2025 年 10 月に同社の敷地内で始めました。2025 年 11 月の発表では、工場のフェンス沿いや駐車場の空きスペースにも置けるパネル型の屋外培養槽の開発・設置と、排ガスや廃棄物に含まれる窒素やリンを栄養源として直接使う培養技術の確立を目指す計画が示されています。
ナンノクロロプシスは海水で培養でき、高い密度で育てやすい藻類です。食用油脂、オメガ 3 脂肪酸、バイオ燃料などの原料になります。
これまでの成果
4 社による 2023〜2024 年度の研究では、実験室で培養条件を検討し、焼却炉の排ガスを直接吸収させた培養液にナンノクロロプシスが順化する現象が見つかりました。順化に関わる遺伝子も網羅的に同定されています。敷地内で実際の排ガスを使った培養試験も行われ、培養液の pH の変化、酸素不足、低温と高温といった屋外特有の課題に対処して、良好な生育データが得られました。
プラチナバイオの役割
屋外の厳しい環境(高温、強い光、排ガスに含まれる生育を妨げる物質)に適応する藻類の開発に向けて、育種の基盤となる研究を担当しています。ストレス環境下での遺伝子発現を解析してゲノム編集の標的遺伝子を探し、環境に強い株の構築を目指します。
関連情報
- パートナー: ツネイシカムテックス / ファイトリピッド・テクノロジーズ / リバネス / プラチナバイオ
- 分野: 環境・エネルギー、カーボンリサイクル
- 支援事業: 広島県カーボンリサイクル関連技術研究開発支援事業(ツネイシカムテックスの採択プロジェクト)
- お知らせ: カーボンリサイクルのサプライチェーン構築に向け実証開始(2025-11-27)