プラチナバイオがキユーピーと資本業務提携を締結 ―「Egg for all」の実現に向けた研究体制の強化と、バイオDX技術によるデータ駆動型の微生物育種を加速:2025-09-08
- PtBio Inc.
- 13 分前
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広島大学発スタートアップで、データ駆動型育種の支援に強みを有するプラチナバイオ株式会社(本社:広島県東広島市、代表取締役 CEO:奥原 啓輔、以下「PtBio」)は、キユーピー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 社長執行役員:髙宮 満、以下「キユーピー」)との間で、資本業務提携(以下「本提携」)を締結したことをお知らせいたします。
本提携により、PtBioが目指す「Egg for all」の実現に向けた研究体制を強化すると共に、PtBioが保有する高度なバイオDX技術とキユーピーが持つ微生物技術の強みを融合させ、データ駆動型のバイオものづくりを進め、持続可能な原料調達や高機能素材の開発を目指します。

■ 背景と目的
「Egg for all」:卵アレルギーを持つ人も同じ食卓を囲める世界
卵アレルギーは、日本国内において食物アレルギーの原因の第一位を占めており、世界中に卵アレルギーで苦しむ人々がいます。広島大学とキユーピーは、長年この社会課題の解決に取り組み、「アレルギー低減卵」のラボレベルでの開発に成功しました。この卵は、卵アレルギーで苦しむ方々へ食の選択肢を提供する一つの手段になり得ると期待されています。
PtBioは、農林水産省の中小企業イノベーション創出推進事業(フェーズ3基金)の支援を受け、アレルギー低減卵の社会実装を目指しています。今回の資本業務提携は、アレルギー低減卵の研究開発体制を一層強化することを目的としています。
鶏卵は栄養価が高く、様々な料理に使用でき、私たちの食生活に欠かせない食材です。しかし、アレルギーを持つことで、本人だけでなく家族も食事の選択に困難を抱えることがあります。卵アレルギーの有無にかかわらず、誰もが同じ食卓を囲める世界「Egg for all」の実現を目指してまいります。
バイオDX技術によるデータ駆動型の微生物育種
近年、従来の化石資源を原料とした様々な製造プロセスを置き換える「持続可能なものづくり」として、「バイオものづくり」が世界的に注目されています。一方で、目的の機能を持つ生物を効率的に開発するためには、膨大なゲノム情報を解析し、有用な遺伝子情報を見つけ出すデータ駆動型のアプローチが不可欠です。
アカデミアからは数多くの解析ツールが公開されていますが、多くの産業プレイヤーは、自社の目的や対象生物種に応じて最適なツールを選択し、使いこなすことに課題を抱えています。PtBioは、最先端のシーケンシング環境と高度なバイオインフォマティクス技術、さらに独自の解析ツールも組み合わせた「バイオDX技術」を提供し、お客様の目的に応じた最適なアプローチを実装できることを強みとしています。これまでも国内外の企業と共創しながら、データ駆動型育種を推進してきました。
この度、キユーピーが持つ微生物技術と、当社のバイオDX技術を掛け合わせることで、持続可能な原料調達や高機能素材の開発が期待できると考え、本提携の締結に至りました。
なお、出資金額および出資比率については、非公開としております。

■本提携の主な内容
本提携を通じて、両社は以下の取り組みを共同で推進してまいります。
アレルギー低減卵の研究体制の強化
微生物を対象としたゲノム解析基盤の開発
バイオものづくりの生産性向上に向けたデータ駆動型育種
■ プラチナバイオ株式会社について
PtBioは、広島大学の最先端バイオテクノロジーの社会実装を目指して設立したスタートアップ企業です。独自のバイオDX技術とゲノム編集技術を活用し、グローバルな社会課題を解決し得る生物機能をデザインするプラットフォーマーとして、様々な事業パートナーとの共創事業を推進しています。
設立:2019年8月30日
所在地:広島県東広島市鏡⼭三丁⽬10番23号
代表者:代表取締役 CEO 奥原 啓輔
事業内容:バイオDXとゲノム編集を活用したデータ駆動型育種の支援
(参考)