ミツバチ研究の分子基盤構築を目的とした2種ミツバチの全遺伝子発現データセット構築に関する論文がScientific Dataに掲載されました:2025-06-05
- PtBio Inc.
- 6月5日
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プラチナバイオ研究開発部の木村 澄リサーチフェローと共同研究講座教員である坊農 秀雅教授が参加する研究グループ論文「Comprehensive expression data for two honey bee species, Apis mellifera and Apis cerana japonica.」が Scientific data に掲載されました。論文は下記URLからご覧いただけます。
本研究では、産業的重要性の高い2つのミツバチ種(セイヨウミツバチApis melliferaとニホンミツバチApis cerana japonica)を対象とした全遺伝子発現データセットを構築しました。従来困難とされていたミツバチの統一条件下でのサンプル調製を、特殊な産卵箱システムを用いることで実現し、RNA-Seqデータを取得しました。ニホンミツバチについては、ゲノム配列とRNA-Seqデータを統合して47,867個の参照転写産物配列と機能アノテーションデータを新規構築しました。階層クラスタリング解析により、発達段階に応じた適切な転写プロファイルの分離が確認され、データの信頼性が検証されました。これらのデータセットは、ミツバチの分子生物学研究、カースト決定機構の解明、社会性昆虫の比較進化研究における重要な基盤リソースとして活用されることが期待されます。